wearable_2015
ウェアラブルコンピューティングとは小型のコンピュータやセンサ,アクチュエータを身体に装着して利用する,新しいコンピュータの利用形態です. 従来までのデスクトップやモバイル環境との違いとして以下の点が挙げられます.
常時稼働性
常に稼働してユーザのサポートを行います.バッテリ?体温やユーザの運動,周囲の電磁波で発電できます.
即時アクセス性
装着しているため,機器を取り出す操作が不要で,すぐに情報にアクセスできます. Google glassのような頭部装着型ディスプレイ(HMD)を使うと目の前に情報を常に表示できます.
環境適応性
センサがユーザの状態を認識して,その状態に応じた動作を行います. ユーザが集中している間はコンピュータは邪魔をしません.
行動認識技術
加速度センサやジャイロセンサ,地磁気センサを用いてユーザの立つ,座る,歩く,走る,階段などの日常的な動作を認識します. 認識結果を用いて日記の自動作成や移動履歴の作成,仕事のやり過ぎや運動不足を検出できます.
また,空中に書いた文字や投げる等のジェスチャ動作も認識できます. ジェスチャ動作で家電を操作したり,動作の上手下手を点数化したりもできます.
研究内容としては,以下のテーマが挙げられます.
行動認識結果を利用したサービスの構築
高精度・高速な認識アルゴリズムの構築
データの圧縮技術
長時間のデータから特徴的な動作の検出
動作の合成や分解
などなど
ウェアラブル端末と連携した携帯端末の所持状態の判定
この研究ではスマートフォンなどの携帯端末に搭載された加速度センサと、 腕時計型のウェアラブル端末の加速度センサを利用して携帯端末の所持状態の判定を 行っています。所持状態は端末を机に置いた状態、手に持っている状態、鞄やポケットに 入れている状態の3つから判定を行っています。
携帯端末の所持状態を判定することで、携帯端末とウェアラブル端末を同時に利用している場合に、 携帯端末を操作している場合はウェアラブル端末のセンシングをOFFにすることで消費電力の削減が行えます。 また、携帯端末の所持状態に応じたサービスを提供することが可能です。
関連卒論:「手首装着型端末と連携させた携帯端末所持状態判定手法(2014年度)」
関連研究報告:"手首装着型端末と連携させた携帯端末所持状態判定手法の提案", 第46回ユビキタスコンピューティングシステム研究発表会
インタフェース
ウェアラブル環境では入出力操作も大変です.ウェアラブル環境では外で歩きながらメールを打ったり,満員電車に乗りながら情報検索を行える(いつでもどこでも使える)システムの構築を目指しています.
研究内容としては,以下のテーマが挙げられます.
どんな体勢でも入力できるインタフェース
入力していることがバレないインタフェース
慣れなくても高速に入力できるインタフェース
慣れたら超高速に入力できるインタフェース
小型インタフェース
1つのデバイスで何でもできるインタフェース
などなど